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大連盛唐・小京都プロジェクト

概要

計画名称 大連盛唐・小京都プロジェクト
所在地 遼寧省大連市金石灘国家級観光リゾート区 (MAP)
主要用途 商業店舗、住宅・別荘、温泉ホテル
敷地面積 約51.7万㎡
延床面積 約25万㎡
業務内容 全体計画・建築設計・マネジメント・日本企業誘致
施主 大連市樹源集団

コンセプト

盛唐・小京都プロジェクト(以下小京都プロジェクトという)は大連市から40㎞東にある金石灘地区に位置し、広大な50万m2の敷地に計画では約1000戸の住宅・別荘、そして約100軒の店舗を擁する商店街を建設しようという大プロジェクトです。JCAP7はかつて、この近くで大連樹源集団(以下樹源)が開発した和風の湯景沢温泉ホテル・別荘プロジェクトの計画・設計業務を実施し、この別荘約200戸はすべて販売することができました。この落ち着いた雰囲気の湯景沢の住宅地は、大連市民から高く評価され、今では別荘というよりは生活の場として居住する家族が半数を超えています。この住宅開発に感銘を受けた大連市は、未開発のまま残っていたこの約50万m2の広大な敷地に住宅と商業店舗が混在する和風の街並みを建設することを条件に、2018年11月に樹源集団に開発権を与えました。

樹源からコンセプトづくりを要請されたJPMをリーダーとするJCAP7のチームは、直ちに計画を開始しました。まず、住宅と店舗が一体となった街づくりという大連市の開発条件を検討した結果、最終的に京都の清水寺への参道に広がる二年坂、三年坂の商店街に似た街並みをこの金石灘に再現するという計画を立てました。さらにこのプロジェクトの重要な点は、今は中国では消えてしまったものの、中国人のあこがれ、郷愁として心に残る唐王朝の文化を、再びこの大連に再現することでした。京の街並みや建物は、唐の時代の文化を取り入れたのが始まりで、日本の四季折々の自然や風土によりその雅な文化は長い年月を経て変化・熟成されてきました。そして、季節の移り変わりを愉しみ、その変化を生活慣習の中で建物に取り込みながら日本独自の建築様式が形成され、今日に受け継がれてきています。

ランドスケープにおいても、唐の文化を取り入れ、それらを自然と風土に取り入れて融合させました。入口、広場、商業棟に植栽された迫力ある春の桜、初夏の新緑、秋の紅葉で四季を感じ、住宅街の坪庭・路地では繊細で小さな緑が織りなす優美な景観を楽しむことで、自然に寄りそった生活空間を創ることとしました。

今回の小京都プロジェクトは、住宅だけでなく商店街の開発も含まれています。大型店舗だけでなく、各住宅にも小商いができるスペースがあらかじめ組み込まれていて、家主は自分の販売戦略、趣味などを考慮して、商店、土産物店、中華料理店等各種レストラン、茶房、喫茶店、居酒屋、各種趣味の店、工房等を開くことができるように設計されています。路地に面する住宅兼小商いの商店は、小京都にさらなる活気と賑わいと与えつつ、凛とした雰囲気を醸し出し、まるで京都に来たような錯覚を覚えることでしょう。

本プロジェクトは1期から3期に分けて開発する予定で、一期計画は2021年9月末、2期計画は2022年9月末、3期計画は2023年9月末に開発を完了する予定です。

大連盛唐・小京都プロジェクト

所在地 : 遼寧省大連市金石灘国家級観光リゾート区