Back
延辺大学理工学部実験訓練棟
概要
計画名称 | 延辺大学理工学部実験訓練棟 |
---|---|
所在地 | 延吉市公園路977号 (MAP) |
主要用途 | 教育実験施設 |
敷地面積 | 30,050㎡ |
延床面積 | 34,972㎡ |
緑化率 | 32.5% |
構造 | RC造 |
階数 | 地上5階、地下1階 |
竣工 | 2016年11月 |
コンセプト
中国吉林省延吉市は、朝鮮族が人口の過半数を占める自治州で、朝鮮族の伝統の影響を色濃く受けた風景が街のあちこちに広がる。 学生数24,000人以上を収容する総合大学の施設整備計画の一環として進められた延辺大学理工学部実験訓練棟は、その風土や文化、伝統を受け継ぎ未来につなげていく願いを込めて、朝鮮民族建築に見られる「格子」を参考に現代風にアレンジし、伝統色を出しながら先鋭的な外観を意識した。
大、中、小の格子のヒエラルキーにより構成された外観は、それぞれの機能に合わせた役割を担う。 大格子は建物を支える構造と上下階をつなぐ設備配管を内包する「設備シャフト」として機能する装置、中格子は、採光と、自然給排気、暖房などの室内環境を整える環境装置として機能し、そして、小格子は、採光の量をコントロールを可能にする制御装置として機能する。
大規模な換気装置を必要とする理学院棟の化学実験室には、棟中央にテクニカルシャフトスペースを設け、大量の換気を可能にする。一方で、比較的軽微な換気ですむ工学院棟の実験室は、外壁の設備シャフトを通して換気を行う方式をとり、理学院、工学院で合理的に換気方法をわけた。
キャンパスに面して、高低差を利用したアンフィシアターと400人収容可能な多目的ホールを配置し、研究発表や展示、講演、などさまざまなイベントが企画され、それらを通して学生同士のコミュニケーションの誘発を期待した。
延辺大学理工学部実験訓練棟
所在地 : 延吉市公園路977号